？
う〜ん・・・。
首都移転計画に違憲判決が出たことなどがその要因だとしていますが、それにしても何らかの形で発表したほうが良かったのではないでしょうか。
いい加減な予測を発表したくないと言う気持ちは分かるのですが、一応政府系機関として毎期ごとに継続的に経済見通しを発表しているわけですから、分からないなりに予測を出したほうが良かったような。そもそも経済予測なんて当たらないのがデフォルトの状態なわけですし（ぉぃぉぃ、そんなに外れることを気にしなくてもいいような気もするんですが、どうなんでしょう？
発表を見送ったのは97年のアジア通貨危機以来らしいですが、これでは今の韓国経済はアジア通貨危機以来の危機に直面しているとの印象を内外に与えかねません。ですから、外れてもいいから何か発表すべきではなかったんでしょうか。
そもそも、経済危機になると予測が不可能になってしまうのでは、何のための経済予測かさっぱり分かりません。誰でもその先が見通せるような経済情勢のときに、わざわざ政府機関が景気予測をする必要は余りありません。不確定要素が多くて先が見通せないときこそ、景気予測が重要になってくるのではないでしょうか。
正直、情勢不透明だから見通しを発表しないと言うのは非常に無責任な話だと思います。これでは、韓国経済は危機的状態にあると世界中に公表しているようなものです。具体的な発表が何もない以上、「よっぽどひどいんじゃないか」っていう憶測がどんどん膨らんでいってしまう可能性があります。
どういうつもりで発表を中止したんでしょうか。
さて、ここからは単なる僕の憶測なんですが。
なんか、政治的なにおいがしますよね、これ。首都移転計画が頓挫したことって、そんなに経済に影響を与えるんでしょうか。もちろん、超巨大公共事業がなくなれば、かなりの影響は出ます。が、ざっと調べてみたところ、庁舎の建設などが始まっているみたいですが、まだまだ計画は初期段階で、ここで中止したところで経済が大混乱するとはあまり思えないんですけどねぇ。
少なくとも、この10月〜12月期の経済に大打撃を与える性質のものではないような気もするんですが。もちろん、僕は韓国経済のことはあまり分からないので、何か重大な要素があるのかもしれません。政府の公共事業への依存度が極端に高いとか、そういうことがあるなら多少理解できますが。
（ちょっと追記。もし、首都移転に絡む公共事業がすでに大量に発注済で、それが一斉にキャンセルされたとなると、ちょっと深刻かもしれませんね。キャンセルされた企業はかなり痛いと思います。ですから、どれくらいの発注が現段階で出ているのか、その辺が問題になります。しかし、『なくなるかもしれない』って言うことは裁判になった時点で予測すべきことですから、それで企業経営が傾くとも思えないような。）
で、ちょっと心配なことがあるんですが。これって「移転計画がなくなると経済が大混乱するよ〜、大変だよ〜、だからみんな考え直そうよ〜」っていう政治的なメッセージを伝えるために、あえて公表を見送ったって事じゃないですよね。違いますよね。そんなことしませんよね。
政府系とはいえ、経済予測機関がそんな政治的な理由で発表に手心を加えたりしたら、誰も信用しなくなりますからね。それは、経済への不審につながり、ひいては国家の不審につながります。「なりふりかまわない姿がス・テ・キ」って印象を与えちゃいます。
っていう風に、いろんな憶測を呼んじゃうんですよね。発表を見送るなんて事をすると。
