公務員試験の問題

最近、仕事の関係で公務員試験の過去問を見る機会が多いのですが、経済分野の問題について言えば、割と出題傾向がパターン化されているような気がします。特に、経済史分野についてはその傾向が顕著です。

公務員試験で出題される経済史の問題は、日本経済史にしろ世界経済史にしろ、ほとんどが第二次世界大戦後の経済事情が出題されています。特に世界経済史については、IMF体制の成立と、ドル・ショックによるIMF体制の崩壊と変動相場制への移行に関する問題が頻出しています。はっきり言って、世界経済史についてはほかのところはほとんど勉強しなくてもいいんじゃないか、っていうような印象すら受けます。後は、押さえで産業革命あたりをやっておけば何とかなりそうな感じ。

しかし、なんでここだけがやたら重点的に出題されるんでしょうか?問題作りやすいんでしょうかね?

まぁ、今の若い世代は固定相場制の時代にはまだ生まれていませんから、かつて固定相場制という為替制度が存在していたということを知識として知っておくことは必要なのかもしれません。

よく考えてみると、僕自身、生まれたときにはすでに変動相場制に移行していました。だから、僕も為替レートって言うのは毎日変わるのが当たり前、という感覚を持っています*1。よって、かつては固定相場制という制度があったんだよ、ということを重点的に教える必要があるのかもしれません。また、この辺の事情が分からないと、戦後から70年代にかけての国際経済の状況は掴めないでしょうし。

しかし、いくら重要だからといって、あんまりしつこく同じ内容を出題すると受験生にパターンを読まれてしまいそうな感じがするんですが。その辺は大丈夫なんでしょうかねぇ。

*1:しかし、よく考えてみると、変動相場制って始まってからまだ30年くらいしか経っていないんですよね。