レーザーポインタが楽しい

こんなこと書くと、なんだかおっさんくさい感じもするんですが。

レーザーって、僕が小学校くらいのころは「未来の新技術」って扱いだったんですよ。その頃は、県立の博物館にレーザーの実験をしている展示があったんですから。

僕が小学校の頃見た展示、今でもはっきりと思い出せます。レーザー光線の発振機から赤色レーザーが発振される。それをプリズムで屈折させたり、鏡で反射させたりして複雑な障害物を避けて目的の場所に照射する。

子供のころの僕は、それを見てすごく感動したものです。「アニメで見たレーザーって本当にこの世にあるんだぁ!」って。そして、その技術は、僕らに夢のような世界をもたらしてくれる、そう信じていました。

「僕も、レーザーがほしいなぁ」。小学校の頃、博物館の展示を見て、そう思ったものです。

そのレーザー発振機が今、僕の手元にある。子供の頃夢に描いていた「それ」とは違って、ボールペンとほとんど変わらない形の、ボタンを押すとレーザーが発振される、文房具みたいな姿で。

用途も、あの頃夢に描いていた「未来予想図」とは全然違う。子供の頃は、レーザーってもっと凄い事に使うものだと思っていた。でも、僕がレーザーポインタを購入したのは、単にスクリーンの一点を指し示したい、そんな理由から。正直、長い差し棒があればそれで十分、その程度の役割を果たすために、僕は、レーザーを「実用的に」使うことになりました。

新技術が普及していくって、そういう事なのかもしれない。派手な「未来技術」ではなく、日常的な要求を今までよりもより良く満たすために、新しい技術が導入されていく。そういう事が「新しい技術が実用化されていく」という事なのかもしれない。

でも。

あの頃、僕が見たレーザーの輝きの残像は、今でも僕の心の中にはっきり残っている。複雑に屈折する赤い光線。そして、目的のポイントに正確に照射されて、鋭く光る赤い光点。それは、僕に「未来」を垣間見せてくれた、希望の光だったのです。

でね。そういう素敵なマシンが僕の手元にあるわけですよ。

もうね。楽しくてしょうがないんですよ。ちょっと薄暗いところでタバコの煙をふかして、そこにレーザーを当てると、赤い光線がビシっと通っているのが見える。鏡に当てるとちゃんと反射してくれるし。

いやぁ。楽しい、楽しい。

意味もなく、いろんなところを照らしまくってます。正直、授業に使う前に電池切れちゃうんじゃないかってくらい。久しぶりにこんな楽しい「おもちゃ」を手に入れちゃいましたよ。

正直、「高い買い物しちゃったなぁ」って思ってたんですけど、これくらい遊べれば十分元が取れますよ。いやぁ、いい買い物したなぁ。