勢いあまってもう一つ記事を書く

前のエントリの脚注を書いていたら、なんだかどんどん長くなってしまったので、別エントリにすることに。一粒で二度美味しい。

前のエントリで、漁港は演歌にネガティブイメージをつけられてしまった、ということを書きましたが、演歌にネガティブイメージをつけられてしまったのは漁港だけではありません。「北国」、そして「日本海」、これらもなんだかネガティブなイメージが付きまとう言葉になってしまいました。何ですか、「悲しみ本線日本海」って。

新潟は、この両者に属する土地なのですが*1、正直、わが県に植え付けられてしまったネガティブイメージには辟易しております。

まず、日本海。なぜ、みんな荒波を期待する?

あのね。日本海ってね。夏はベタ凪で波はほとんどないんですよ。もともと内海なんですから、風が吹かなきゃ波なんて起きません。

ですから、夏の日本海は、きれいな海と穏やかな波で海水浴にはぴったりの場所なんですよ。ビキニのお姉さんとか、いっぱいいるんですよ。そこで恋とか芽生えちゃったりするわけですよ。そして、夕方、水平線に日が沈んでいくわけです。日本海に沈む夕日、凄くきれいですよ。そこで愛を語り合えば、恋愛成就間違いなし!(のはずなんですが、僕の場合、なぜかそこで振られるわけです・・・)。とにかく、意外と明るいイメージなんですよ。夏は。

なのに。

県外(というか、太平洋側の人)が夏の日本海を見るとみな口々に「荒れてない」とか、「イメージと違う」などと仰る。

そのイメージのほうが間違ってます。もっと、明るい、楽しいイメージを日本海に持っていただきたいですね。

どうしても荒れた日本海が見たい!ということであれば、冬にお越しください。猛烈な地吹雪と岩に打ち砕ける波、皆さんお望みの「日本海」が見れます。ま、寒いわ吹雪だわ波しぶきが飛んでくるわ、で5分と耐えられないと思いますが。

あと、日本海のイメージとして、東映の映画のオープニングを思い起こす方がいるようですが、あれ、日本海じゃないみたいですよ。今、調べたところ、犬吠埼らしいという情報を得ています。だいたい、あの荒れ方は日本海の荒れ方とは違います。「青空」と「高波」が同居するなんて、日本海ではありえないです。日本海が荒れているときは、必ず「高波」と「地吹雪」がセットになっています。

なんか、余計イメージ悪いような・・・。

あと、北国にも暗いイメージを抱く方も多いかもしれません。確かに冬の生活は厳しいです。晴れの日はほとんどない。表に出られないので、勢い内の中に引きこもりがちになります。心もだんだん鬱屈してくる*2

でも、その分、春が来た喜びは大きい。収穫の喜びは大きいわけです。青森のねぶた、熱い祭りですよね。冬が厳しい分、喜びも大きくなるという側面があるんです。

また、四季のメリハリを感じることが出来るのもいいですね。正直、東京は季節感がありません。夏くらいですね。東京で四季を感じるのは。秋と冬と春は、あまりはっきりしていないと感じます。雪が降らないですから。

まあこんな感じで北国には北国のよさがあり、明るい部分もあるわけなんですよ。なんか、恋に破れた人が悲しみを抱えて訪れる、みたいなイメージがありますが、正直どうにかして欲しい、そのイメージ。

こうしたイメージのすべてが誤りである、というわけではないんですが、そればかりではないということも知っていただきたいものです。

*1:僕個人としては、新潟はそれほど寒くなく、北国とは言えないと思うんですが、雪が沢山降りますから普通は北国として捉えられているみたいですね。

*2:なんか、太平洋側の方が日本海側に移住すると、冬に抑うつ傾向になる事が多いみたいです。それくらい、冬の天気は悪いです。